【iPhoneがダメな7つの理由 6】システムの自動制御ができない

AndroidスマートフォンがiPhoneより優れている理由のその6は、アプリを使って無線LANやサイレントモードの有効/無効など、システム設定の自動制御を行わせることが可能だ、ということだ。例えば、「自宅に帰ったら無線LANを有効にしてサイレントモードをオフにする」「家を出たら無線LANを無効にしてサイレントモードをオンにする」といった設定変更を、自動制御用のアプリを使い、自動で行わせることができる。
Androidでは、「理由その3」の通りアプリの常駐が可能なことに加え、アプリにシステム設定などを制御させることだってできる。iPhoneの場合、システム設定を制御できるのはAppleだけなので、Appleが用意する「おやすみモード」などの機能しか利用できないが、自由なAndroidであれば、自分で「自宅モード」「会社モード」など、様々なシステム制御を行うことができるのだ。「システム設定を変更する」という仕組み上、最初は少しとっつきにくいが、一度使い慣れれば、不自由なiPhoneに戻る気なんかなくなるはずだ。


iPhoneでできるのは「おやすみモード」だけ

iPhone(iOS6)には、「おやすみモード」という機能が搭載されている。例外登録した相手以外からの着信を拒否し、静かにぐっすり眠るためのモードだ。
この「おやすみモード」自体は、なかなかよくできた機能だろう。ただ、問題は、iPhoneでは、Appleが用意したシステム制御機能しか利用できない、ということだ。必要な機能は、人それぞれ違うはず。Appleが用意してくれる機能がどんなに便利でも、「自分が本当に行いたいシステム制御」と完全に同じ、ということはあり得ない。自分向けにカスタマイズされた自動制御を、iPhoneでは行うことができないのだ。

「おやすみモード」は、完全なオフライン機能ではなく、「上司や家族などからの電話は受ける」というモード。時間指定も可能だ。

自分用カスタマイズが可能な「Tasker」でシステムを自動制御

Android用のシステム制御アプリと言えば、定番は「Tasker」だ。非常に細かな設定が可能なので、ある程度使い慣れてくれば、完全に自分向けにカスタマイズされた、俺専用のシステム自動制御を行うことができる。
ただ、初めて使う人にとっては、イマイチとっつきにくいのが欠点だ。そこで、この記事では、「Tasker」導入後にまず試してみるべき、「家に帰ったら無線LAN設定を有効にする」という自動制御の方法を紹介する。外出先でバッテリーを節約するために無線LANをオフにして、帰宅後もオンに直すのを忘れていた!……なんて事態を防げるぞ。

「Tasker」の正式版とベータ版

……ということで便利な、Android定番のシステム自動制御アプリ「Tasker」なのだが、現在、Playストア上では正式版、作者サイト上ではベータ版が公開されており、これらは、インターフェイスが大きく違う。ベータ版は、Android4.0以降の標準インターフェイス「Holo」準拠なのだ。しかも、正式版は有料だが、ベータ版は無料。「今から使い始めるなら、Holoな新インターフェイスに慣れた方がよい」という理由と、「とりあえず無料で使い始めてみて、便利そうだと思ったら、いずれPlayストアに登場するであろう有料&Holoインターフェイスな新正式版を買えばよい」という理由で、ベータ版をオススメする。



左がPlayストアで公開されている旧インターフェイスな正式版、右が作者サイトで配布されている新インターフェイスのベータ版だ。


・正式版:Tasker – Google Play の Android アプリ
・ベータ版:Tasker for Android

「Tasker」で帰宅時用のプロファイルを作成

「Tasker」を起動し、まず「+」アイコンで「Profile」を追加する。「自宅モード」と入力し「OK」をタップ。



「Tasker」では、「●●なときに○○を行う」という形で自動制御設定を作成する。まず「●●」の部分だ。「State」「Phone」「Cell Near」とタップ。

「Scan」をタップして少し待つ。自宅近くの基地局の情報を取得できるはず。チェックで閉じる。ここでは、「家に帰ったら」の部分の設定を行っている。家に帰ると、家の近所にある携帯電話基地局への接続が行われる。「家の近所にある携帯電話基地局」の情報を読み取り、「その基地局に接続したら無線LANを有効にする」という自動制御を行うことで、「家に帰ったら無線LAN設定を有効にする」ことができるのだ。

「家の近所にある携帯電話基地局」は1つではない

注意点は、「家にいる時に接続する、家の近所にある携帯電話基地局」は、一つとは限らない、ということだ。「Scan」の有効無効切替を何度か行うと、複数の携帯基地局が引っかかるはず。なるべくすべて登録しておこう。

無線LAN有効化の設定を行う



次に「●●なときに○○を行う」の「○○」を指定する。「+」アイコンをタップし「New Task」。「無線LAN有効」と入力し「OK」をタップ。



「+」アイコンをタップし「Net」をタップ。



さらに「WiFi」をタップし、「On」を選択。左上で前の画面に戻ろう。

「○○」の部分は複数指定可能だ。さらに「+」アイコンをタップし、「Audio」「Silent Mode」を「Off」にしておけば、「家に帰ったら無線LANを有効にしてサイレントモードをオフにする」という設定になる。

以後、自宅に帰ると、自動で無線LANが有効になり、サイレントモードは解除される。

参考

このページで紹介したのは、あくまで「Tasker」の超基礎的な使い方だけだ。あんスマでは、「Tasker」のさらに進んだ使い方を何度か紹介しているし、これからも紹介する予定なので、各記事を参考に、「Tasker」で自分向けのシステム自動制御設定を作っていってほしい。

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2013年01月26日18時00分 公開 | カテゴリー: 便利化・快適化 | キーワード:, , | Short URL
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