自宅サーバにPrivoxyとairproxyを設置して通信量削減体制を構築 特集その1

androidproxy自宅のパソコンをプロキシサーバにしてスマートフォンの通信量削減を行なうには、「airproxy」と「Privoxy」の2つのソフトを併用しよう。

「airproxy」では、Webページを圧縮したり、画像の画質を落としてファイルサイズを削減するなど、「Opera Mobile」に搭載された「Opera Turbo」の機能と同じような方法で転送量を削減できる。自分や家族だけが利用する自宅サーバなら、多数のユーザーが同じサーバを経由するOpera Turboと違い、Twitterのように同一IPアドレスからの連続アクセスに制限があるサイトでも、制限にかからずに正常に表示できるはずだ。
「Privoxy」では、送受信されるWebページやHTTPヘッダを書き換えたり、不要コンテンツをブロックすることで、通信量の削減効果を得られる。Opera Mobileにも不要コンテンツをブロックする「filter.ini」の機能があるが、自宅プロキシの側で削除を行なうことで、より効果的に転送量を削減できるはずだ。

なお、初期状態のPrivoxyでは、埋め込まれた画像やスクリプトの読み込みをブロックするだけなので、より効果的に通信量を削減するために、ページ上に画像やスクリプトを埋め込むためのHTMLタグを丸ごと除去してしまうフィルタを定義した設定ファイル群を用意したぞ。
Android上のブラウザで自宅に設置したプロキシサーバを利用するには、以前の特集で紹介した「freeSSHd」と「ConnectBot」によるSSHトンネリングを利用しよう。また、ブラウザにはOpera Mobileを使うといいぞ。

proxy_101まず、「自宅サーバでテラバイト級の自分専用オンラインストレージを構築しよう」特集の解説に従い、プロキシサーバを実行するパソコンにfreeSSHdをインストールして設定を行おう。

proxy_102次に、Privoxyをインストールする。「Run automatically at startup」のチェックは外しておこう。

proxy_103Privoxyのインストール先フォルダに、AirProxyのファイルと、今回用意した設定ファイルを上書きコピーする。なお、AirProxyを実行するためには、「Java Runtime Environment」と「Microsoft Visual C++ 2010 再頒布可能パッケージ」をインストールしておく必要があるぞ。

proxy_104「start.bat」を実行すると、必要なプログラムが実行される。終了したい場合は、タスクトレイアイコンの右クリックから「Exit Privoxy」を実行しよう。

proxy_105次に、Android端末にConnectBotをインストールして設定を行なったら、接続先ホスト一覧のロングタップメニューからポート転送の編集画面に進み、メニューからポート転送の追加を実行して「タイプ」を「ローカル」、「ソースポート」を「8888」、「転送先」を「localhost:8888」にしてポート転送定義を登録しよう。

proxy_106Opera Mobileで「opera:config」というURLを開き、「Proxy」カテゴリの「HTTP server」を「localhost:8888」にし、「Use HTTP」にチェックを入れて保存しよう。

proxy_107自宅プロキシを経由する設定で某サイトにアクセスしたところ、通常のブラウザでアクセスした場合と比べて、バナーなどが削減されて軽量化されたぞ。



画像サイトなどへのアクセス時にairproxyを迂回させる

今回はSSHトンネリングを利用してプロキシサーバに接続するため、ユーザー認証によるセキュリティは必要ないのだが、airproxyでは認証を不要に設定することができない。そこで、「Privoxy→airproxy→Privoxy」という3段構成にし、最初のPrivoxyで認証情報を付加することで、ブラウザ側での認証を不要にしている。
3段構成にしたことにより、最初のPrivoxyの設定に上位プロキシの適用ルールを追加することで特定のURLへのアクセス時にariproxyを経由せずアクセスさせる事が可能になっている。画像系のサイトなどで、画像の画質を落とさずに表示したい場合に設定するといいだろう。

proxy_108airproxyを経由して画像サイトなどの画像を表示しようとしても、大幅に縮小されてしまってまともに見られない。

proxy_109今回用意した設定ファイルの1つ「config-first.txt」を開き、「forward <迂回させたいサーバのアドレス> 127.0.0.1:8118」のような行を追加して保存したら、起動しているPrivoxyとAirProxyを終了して、start.batを再実行しよう。※画面クリックで拡大します。

proxy_110該当するURLへのアクセス時に、AirProxyを経由せずアクセスするようになり、画像が本来の大きさで表示されるようになったぞ。

Privoxy
AirProxy
設定ファイル群
Java Runtime Environment
Microsoft Visual C++ 2010 再頒布可能パッケージ (x86)
Microsoft Visual C++ 2010 再頒布可能パッケージ (x64)
自宅サーバでテラバイト級の自分専用オンラインストレージを構築しよう
Opera Mobile

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2011年09月17日11時47分 公開 | カテゴリー: ネット情報活用 | キーワード:, | Short URL
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